カタナ月記
First Update: 2013/04/24   Last Update: 2013/05/17   ※本文中にある袖ヶ浦の各コーナーの通過速度をGPSの計測データに基づき修正。

39/45VのちPA

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前BT39/後BT45V、前後BT45V、そしてPilotActive。
にぅタイアをチョイスするにあたり検討した選択肢は3パターン。

結論から述べると、今回はMichelin Pilot Activeを選択した。

Hレンジ(最高速210km)のBT39で攻め込んだとき生じる振れの原因が、
果たしてタイアの剛性不足に因るものなのか、Vレンジ(最高速240km)のタイアで確認したいと言う気持ちが先ずあった。
しかし、BT39の耐久性を知ってしまうと、フロントにBT45Vを選ぶのを少し躊躇してしまう。
そもそもBT45Vは、これまでに何セットも履きつぶしている。

トレッドが結構回り込んだ形状。
・Michelin Pilot Active。F:100/90-19V、R:130/90-17V


刀にMichelinを履かせるのは、十数年ぶり。
Macadam50で転倒したときの精神的外傷があって、ずっとMichelinは避けていたんだよね。
冬の朝、冷えた路面で考えなしにパカ開けした僕が悪いんだけれど、Macadam50が暖まりの遅いタイアであったこともまた事実。
Pilot Activeは後継モデルだから、きっと進化しているだろう。

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タイアを交換した次の土曜日、
Mk.II乗りのブッチーさんからお誘いのTELがあり、Pilot Activeのシェイクダウンを袖ヶ浦フォレストレースウェイで行なった。
この「休みだし天気いいからちょっと走りに行こうぜ」みたいな、お散歩ツーリング的軽いノリはなに?
サーキット走行てそんなだったっけ?まあいいやw

マフラーの穴については、もう諦めの方向でw
・ピットに現れた温故知新二台。


新品タイアだから当然のように気持ちいい。
でも、初めて履くタイアなので、慎重に感触を探りながらペースを上げていく。

流しての走りは乗り心地を含め、かなり快適。
転がり感が非常に軽く、クルマのエコタイアのように軽やかに転がる。
ハンドリングも軽快で、ころんころん寝るし、良く曲がる。
これまでの感覚でコーナーに入っていくと、インに早く付きすぎてしまう。

しかし、PilotActive(以下、PA)には、BT39/BT45V(以下、BS)のようなグリップ感はない。
グリップしていないわけではなく、与えた荷重に対して、過不足なく路面に喰いつく感じ。

あくまで僕の主観だけれど、PAの特性 はBSの真逆に近い。
BSが初めから一定のグリップ感と安定性を提供して、乗り手に自信を持たせることで積極的な操作を促すとすれば、
PAは軽快感と運動性がベースで、とりあえず寝かせて開けてみなさいよ的な性格である。
タイアの潜在能力を引き出すのは乗り手のがんばり次第みたいな。
そして実際に、かなりのところまで応えてくれる。

ただ、何処まで寝かせられるのか、どの程度まで開けられるのか、そのセーフポイントが少々わかりづらい。

でも首くらいはもいでやる。
・ビバンダム殺害はちょっと難しい感じかな。


この日の袖ヶ浦はドライで、路面温度は40度を超えていたにも関わらず、
サーキットを1時間走った後でも、タイアの表面はサラサラのままだった。
ブッチーさんは「乗れているんじゃない?」と言ってくれたけれど、僕自身、そこまでの感触はなかったから、
PAはタイアの温度が上がるのが少し遅いのかもしれない。
やはり、冬場は気をつけた方が良さそうだ。

BSのときに懸念だったフロント周りの振れは、PAではすっかり影を潜めた。

袖ヶ浦の3−4コーナーは、大きく下りながら最初は緩い右、奥の方でぐぐぐっと回り込む右ヘアピンで、
約150kmから一気に60km近くまで減速して進入する。
BSのときはブレーキを強めに残してバイクを寝かせるとフロント周りがわなわなと振られてしまうため、抑えて走る必要があった。
PAはもう少し突っ込みでがんばることが出来る。
その先の6コーナーは、寝かせている時間がやたら長いブラインドの左コーナー。通過速度は90km前後か。
ここもBSではときどきフロントが振られていた場所だ。PAはなんともない。

自信を持って攻め込むにはまだ慣れが必要だけれど、とりあえず僕はPilotActiveが気に入った。
ライフやウエット特性、寒い時期のグリップの検証はこれから。長持ちするといいな!

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久しぶりに新しい種類のタイアを履いて浮かれていたので、
200kmしか走ってないのにも関わらず、勢いでインプレッションしてみました。
無駄に長文でゴメンw

【おまけ:タイアサイズについて】

刀の純正タイアサイズは、F:3.50-V19、R:4.50-V17。

2013年現在、このサイズのリプレイスタイアは既に存在しない…、らしいw
FinalEdition純正装着のMETZELER LazerTecですらない。純正部品で注文すれば手に入る可能性はあるけれど…。

タイアの幅をインチで表すインチ表示は旧い規格で、現在のロードタイアはメトリック表示が一般的。
刀のホイールサイズからメトリック表示における適合サイズを算出すると、F:100/90-V19、R:130-90-V17。
ノーマルホイールの刀乗りは、みんなこのサイズのタイアを履かせていると思う。
  インチ表示
タイアの幅(inch) - ホイール径(inch)
メトリック表示
タイアの幅(mm) / 扁平率(%) - ホイール径(inch)
 フロント  3.50-V19 100/90-V19
 リア  4.50-V17 130/90-V17
※ホイール径の前のVは速度記号。
扁平率はタイアの幅に対する高さの割合をパーセンテージで示している。

メトリック表示の場合、タイアの高さは、フロントが100×.9=90mm、リアは130×.9=117mm。
インチ表示のタイアは、基本的に扁平率100(%)。
一インチは2.54cmだから、インチ表示の場合、フロントタイアの幅及び高さは25.4×3.5≒89mm、リアは25.4×3.5≒114mm。
どちらを選んでも車体姿勢は殆ど変わらないてことですね。

計算上、メトリック表示はリアのタイア幅が15mmほど太くなります。
でも、僕は一度だけ純正サイズ(4.50-V17)のMETZELER LazerTecを履いたことがあるのだけれど、
そこまで細くなかったような…。

まあ、タイアのサイズって実測では意外と誤差があるし、慣らし走行後に数ミリ膨らんでたりするしw
別に純正サイズに拘らなくても、近似サイズの100/90-19と130-90-17でぜんぜん問題ないですよて話でした。

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