Last Update: 2012/03/12 First Update: 2011/03/30

Bremboがお漏らしした

寒い季節が終わりかけて、ようやく春の兆しが見え初めて来た。
ぼちぼち冬眠から覚める準備でもすっかなと、1ヶ月以上エンジンを始動していない刀号のとこへ行くと、
フロントホイールに怪しげな液体がついている。

キャリパーからブレーキフルードが滴っているじゃないですか…orz

ブレーキは割とまめに掃除するので、汚れてはいません。

20年バイクに乗っているけれど、初めての体験。
キャリパーを丸洗いしてピストンの揉み出しをしたときにダストを噛み込ませてしまったのかな。
こうなるとO/Hしてピストンシールを交換するしかありません。

手抜きしてせっかく用意した新しいシールを
いきなり傷つける訳にはいかないものね。 キャリパピストンツール(ぱちもん)。
本家はHASCOです。HASCOごめん。 ちょっと写真が暗くてわかりづらいですが。

作業は中性洗剤でキャリパーを丁寧に清掃するところから始めます。
それほど汚くはない…と思う。僕はどちらかというとメンテ不精だけれど、
ブレーキのタッチには神経質なとこがあって、キャリパーは割とまめに掃除しているんだよ。

キレイになったら、ピストンツールでキャリパーピストンを引っ張り出す。
ピストンの内側に切り抜いたゴムシートを入れて、ピストンの内側が傷つかないようにしています。

目視ではシールの何処に不具合があるのかなんてわかりません。 えらそーに語っているけれど、
ライコの店員に教えてもらうまで知らなかったのだw 1パッケージの中身。
これに分厚い作業マニュアルが添付されています。

Brembo社はふつうにオーダーしてもキャリパピストンシールを出してくれない。
「安全上、液漏れしたらまるごと新品にしてね!」というスタンスをメーカーがとっているためだ。

だが、CB400SFとかにBremboが採用されているため、ホンダ純正部品で入手することができる。

Brembo用ピストンシール34mm。部品番号:06431-MAK-003、価格:745円(税込)
Brembo用ピストンシール30mm。部品番号:06452-MAK-003、価格:745円(税込)
(※2011年2月現在)

ホンダのラベルが貼ってあるけれど、しっかりMade in Itary。
市販車にBremboを純正採用したのはヤマハの方が先。
でも、ヤマハで同じ部品を取ると、価格はホンダの3倍以上です。気おつけましょうw

1キャリパーあたり2個ずつ必要だから、相当な額の出費になります。

アルミピストンの渋い輝きがよいですな。 キャリパ本体のシール溝を傷つけないように気をつけて。 フルードは水溶性なので、中性洗剤でOK。

どこにどのピストンが入っていたのか間違えないように、マーカーで番号を記しておく。
別に神経質になるとこでもないと思うけれど、まあ一応、アタリってもんがあるかもしれないから。

ピストンをぜんぶ取り出したら、ピックツールを使ってシールを外してゆく。
キャリパーをO/Hするとき本体を割るひともいるけれど、
以前、某レーシングメカニックにボルトが伸びて剛性が落ちると聞いたので、バラすのはここまで。

シールを外したら、中性洗剤でフルードを洗い流して、エアツールで丹念に水分を弾いていきます。

もっかい洗い直しでごんす。 ヤマハのシールキットには、
いちごジャムみたいのが入ってるんだよねw キャリパに書いた落書きはそのままにして組んじゃいましたw

ピックツールで溝の死角になっている部分をチェックしたら軽い引っ掛かりがあって、
なンか白いのがぽろぽろ落ちてきた。フルードが乾燥して固まったものらしい…。

パッケージに同梱されていた透明のシールグリス。ものッすごく滑りが良くて、
シールの表面に薄〜く塗っただけで「ぬるっ」と一気にピストンが入ります。
これでシール性がちゃんと保てるのか心配になってしまうよ。

暫くはホイールにウエスを置いて漏れ対策しておきます。

もとどおり車体に組み付けて、エア抜きしたら作業終了。
100kmほど試走したけど、特に漏れはなし。まあ完治してるでしょ。

ちなみに、予算の都合でO/Hしたのは片側のキャリパーだけだったりするw

どことなく情けない構図(笑)

【おまけ】
刀号で使用しているマスタシリンダはAPのCP3125-2です。

操作感は気に入っているんだけれど、
走行中、タンクキャップの穴からフルードがぴちぴち飛んでくることがある。
画像のように、ダイアフラムの内側に適当な大きさに切ったペーパータオルを折りたたんで入れておくと、
フルードの飛散を防ぐことができます。(ティッシュだと、ちと粉が出るよ)

Hu-tech仁衡氏直伝のぷちTipsでした(笑)

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