久しぶりの更新は、 「以前、紹介した純正流用がだめだめでした。良い子は真似しないでね」 …とゆう、とっても後ろ向きな内容です。すいません。 ---
・上がGSF1200のナットとワッシャ。下がGSX-RのナットとGSX1100S刀のロックワッシャ。
3年くらい前の話です。 刀の…、というか、スズキGS/GSX系エンジンの持病である“クラッチロックナットの緩み”対策に、 同じスズキのGSF1200のロックナット&ワッシャを使用しました。 予めナットにねじロックが塗布されたりしてあったので、イイカナーと思ったんだけれど、結果は大失敗。 (※GSF1200が良くないてことじゃありません。浅はかな考えで他車種の部品を流用した僕が愚かなのです。死ねばいい) もともと刀には、ロックワッシャが採用されています。 だから、仮にナットが緩んだとしても、カウンターシャフトの切り欠きに引っかかって、軽くガタが出たところで止まってくれる。 シフトタッチが悪くなったり異音が出たりするけれど、クラッチを操作することはできる。 だから、殆どのひとはナットが緩んでも気づかずに乗っている。 でも、GSF用はスプリングワッシャだから、 一度緩み始めると歯止めがなくて、どんどん緩んじゃうんです。 緩んで緩んで、しまいにはナットが外れちゃう。
・プレッシャープレートを外したところ。ナットどこー。
・落ちてたorz
クラッチロックナットが外れるとどうなるか。 クラッチが切れなくなります。 常時繋がりっぱなし。レバーだるんだるん。 原因は違うけれど、症状はクラッチワイアーが切れたときと同じです。 いちおう走ることはできます。知識として対処法を知っておいて損はないかもしれない。 止まるときはニュートラルを出してエンジンを停止。 発進時は一速に入れてセルで車体を前に押し出し、エンジンが始動したら、すかさずスロットルを当てて加速する。 ただ、セルに大きな負担がかかるから、極力やらない方がいい。 道路状況をこまめに読み、可能な限り、バイクを止める状況を回避しましょう。セル壊すと高くつくよ。 押しがけという手もあるけれど、道にちょっとでも上り勾配が付いていたらアウトだし、 交通量が多い幹線道路で始動に失敗すると、とても危険です。 --- ツーリング先でこのトラブルに見舞われた僕は、 クラッチが切れない状態(もちろん半クラもなし)で100km以上走る羽目になりました。 しかもそのうち約30kmはガチの渋滞とゆう…。 もうね。ふつうに泣きそうだったですよ。 世の中にはクラッチを使わなくてもスムースなシフトチェンジが出来るひともいるけれど、 ざんねんながら僕はそうじゃない。そこまで運転、上手くない。 信号に引っかかる度、「これ以上、壊れないでくれ」と願いながら、 初めてクラッチ付きの二輪車を運転するド初心者のように、ぎくしゃくとぎこちないゴー&ストップを繰り返す。 “這う々々の体(ほうほうのてい)”とは正にこのこと。 どうにか家まで走り切ってくれたマシンに、ただ感謝という感じでした。 刀号、ありがとう。オーナーが僕なんかでまjゴメンよ。
・ロックワッシャを折り曲げてナットに密着させています。もう緩んでも平気!
その後、クラッチ周りを以前の仕様に戻しました。 GSX-Rのナット(09159-24010)と、刀のロックワッシャ(09167-25007)の組み合わせです。 経験的に1万kmくらいは緩まないし、前述のとおり、緩んでもナットが外れることはない。 本音としては、いい加減ガタが来ているハウジングも含めて、まるっと交換したいんですけれどね。 --- おまけ。 GSX1100S刀、GSF1200、GSX-R750のクラッチロックナットを比較してみました。
二面巾は、刀用のみ32mm、他は30mm。 厚みは、刀用とGSF用が8mm、GSX-R用は10mm。 GSF用はボックスソケットの引っ掛かりが浅く滑りやすいため、締め付け時にやや神経を使います。 裏返すと、GSX-R用のみ雌ねじの周りに面取りがありません。 そのぶん座面の面積が広く、平面部の仕上げもしゃきっとしているので、見た目すごくしっかり感がある。 反対に面取りが大きく、座面の面積が狭いのがGSF用。 写っているのは一度使用したナットだから、多少傷が入っているのですが、新品でも質感は他と比べてやや安っぽいです。 しかし、価格はGSF用が最も高い。 GSX-R用だけ色が黒っぽいのは、(強度を上げるために)熱処理を施しているものと思われます。 同じスズキ車の同じ箇所に用いられているナットなのに、結構、違いますね。 耐久性&信頼性は、やはりGSX-R用が優れているんじゃないかなあ。部品番号もいちばん大きいし。 --- ところで、GSX-Rは28年も造られ続けているバイクですが、 実は僕、このナット(09159-24010)がどの年式のGSX-Rに用いられているのか知らないんです。 バイク屋から水冷用って聞いたけれど、油冷でも用いられていることがあるらしい。でも、GSFも油冷だよね。まあいいか。 いい加減なHPですみませんw 今回は、謝罪に始まり謝罪に通じて謝罪に終わりました。もうホントに死ねばい(ry