そらいろつうしん   Last Update:2002/08/18


タンクの錆びと格闘したお話

齢17歳となったそらいろ号(初期型SRX)のタンク錆び取りを敢行しました。
クランケはこの子です。
錆取りケミカルはたくさんあるけれど、一発目の効果はともかく、
「再発」というケースまでフォローしている製品は少ないと思う。
特に、相手がタンクとなると、揮発性の強いガソリンという液体に常時浸されているので、
コーティングが難しいのだろう。

んで、近所の二輪用品店「オートコーナー芳」が奨めてくれたのが、
『タンク錆び取り&コーティング剤 KREEM』。価格は6,800円だった。

けれむ…?CREAMの間違いじゃないのか?
しかし英語圏の製品だし、スペルミスじゃないんだろうな。たぶん。

3行で説明できる割には実際の作業は面倒くさい。

『KREEM』のパッケージ。ケミカル先進国の米国製。作業手順はこう。

     (1) A液を水で希釈してタンク内に投入。錆びを除去する。

     (2) B液で脱脂する。

     (3) クリームでコーティングする。

この頃のヤマハのタンクは錆びやすいとの噂。

どっしーん。

まだそれほどでもない様に見えるけれど、放っておけばやがてキャブやエンジンに悪影響が及ぶのは必死。         

それに奥の方の錆びはもっと酷い。

…実は一度失敗して大変だった。

希釈したA液を入れて、ガソリンタンクの注入口を塞ぐ。

万一漏れても後戻りできないので、マスキングは念入りに。

溶剤は塗装面を侵す。取り扱いに注意!

どことなく間抜けな構図。

風通しの良い場所で保管。錆を酸化させる時にガスが出るから、この状態でタンクの底のマスキングは外す。

一日置いた後、ひっくり返してもう一日保管。

土台になっているのは、当時購入したDELLパソコンの緩衝材。ジャストフィットだった。

「布団乾燥機を使う」という姑息なアイデアに一人小躍りして悦んでいた。

B液で脱脂した後、半日ほどかけてじっくりと乾燥させる。

んでクリームを流し込む。粘度が結構高いので、隅々まで上手く行き渡らせるのはなかなか大変。

あと、においがすごい。換気には要注意だ。写真は秘密兵器。布団乾燥機だ。

注入口のコーティングが思いの外厚く、暫くはキャップの開閉がしんどかった。

クリーム処理完了。

注入口の仕上がりが少々汚いが、素人ならせいぜいこんなもの。どうせ普段は見えないとこだし。

このタンクは処理後、半年以上使用しているけれど、今のところ錆が再発する気配はない。

と言う訳で、効果には概ね満足していいんじゃないかと思う。

<補 記>

「オートコーナー芳」によれば、『KREEM』は過去に一例だけ、コーティング剤が浮き上がってくるケースがあったという。
手抜きせず、説明書通りにきちんと作業すればまず問題ないはず…、とも。
トラブルがあった人は、脱脂とその後の乾燥が完全じゃなかったのかもしれない。

あと、あまりに錆が酷い場合、溶剤の効き目が強すぎてタンクに穴を開けることがあるらしい。

まあ人もクルマもいろいろだから、そういうこともたまにはあるかもしれない。
いずれにしても、錆び対策は早めに行った方がいいみたい。

…どうでもいいけれど、「非常に面倒くさかったぞ。二度とやりたくないぞ。ぶつぶつ。」と言うのが、
終わってみての感想です。


そらいろ通信のTOPへ

home