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前フリが長くなりましたが、いよいよCR-M33のテストです。 まめさんが手塩にかけて育て上げたCR-Mキャブ。果たしてどんな乗り味を提供してくれるのか。
実は、走り出して最初に感じたのは、低速トルクの細さでした。 FCR37と比べてのことだから仕方がないのですが、 口径が4mm小さくなっているわけで、しかも4気筒ぶんだから相当な差です。 それにFCRと違ってCRには加速ポンプが付いていないんです。 忘れちゃいけないのは、ポン付けしただけで、セッティングは何もしていない状態だってこと。 …とはいえ、特に走行に支障が生じるようなレベルではなく、 慎重にスロットルを開けていくと、するするすると静かに車体が前に出ていく。 ここで、ちょっとした違和感に気付きます。 「あれ?おれのカタナて、こんなに振動少なかったかな?」 FCRの浮動バルブのカタカタ音がないぶん静かなのはわかるんですが、それにしても明らかに振動が少ない。 混雑する街中から少し広い道に出て、 クルマが途切れたところでちょいと大きめにアクセルを開けてみる。 柔らかく、しかし正確な、出過ぎず、出なさ過ぎずのごく自然なパワー感。 まめしば氏が言われていたように、強制開閉キャブとも、負圧キャブのそれとも違う、正にその中間。。。 力強さではFCR37に分がありますが、 それを補って余りある、上質で、なんとも心地良い吹け上がり。 “艶のある加速感”とでもいうのでしょうか。 もう、これだけでやられちゃいましたね。 僕が刀に乗り始めてから、ずっと欲しいと思っていたもの、 (だけど、実際に経験するまで、そうとは気づくことができなかったもの)それがここにあった。 20年以上前、初めてバイクに乗ったときのような新鮮な感覚でした。 急減速からの急加速や、低開度からグイッと開けるような意地悪な開け方をしてもストールする気配はまるでない。 あくまでも柔らかいツキで、開けた分だけスピードが乗っていく。 今まで使ってきたFCRが、唐突でがさつなフィーリングであったかのようにすら思えてくる。 (使い込んでガッタガタになった状態で比べられてはFCRが気の毒というものだけれど) アクセルを開けることが本当に気持ちーし、 開度を一定に保ち同じスピードを維持するクルージング走行も気持ちー。 これはサーキットだけでなく、ツーリングもきっと気持ちーぞ。 セッティングは少しズレていたけれど、 微調整で解決できるレベルだと思ったし、自分仕様に仕上げていく過程を想像するだけでわくわくしてしまう。 このまま箱根に遠征して峠で遊んでk…。 いやいや。それはさすがに自粛せな。まだ、次のお楽しみがあるからね。
午後からはCR-MB35の試乗です。 口径違いのレーシングキャブを同時にじぶんのマシンで比較できちゃうという、まめしば氏の粋な計らい。 これが意外にもFCR37とよく似た印象でした。 走り出しからトルクフルで、CR-M33で感じた線の細さは皆無。 加速も一段豪快で力強く、同じ開けっぷりなら、より高いスピードを得られるのは35の方。 馬の数は、やはり口径がものを言うんだなあ。 あくまでも体感なので、実際はそこまでの差はないのかもしれないけれど。 一方、何故か33のときほどシフトフィールが良くなくて、より丁寧なギアチェンジを求められる。 33より確実に重いスロットルが影響しているのかもしれない。 操作系の軽さとシフトの入りやすさてのは密接に関係していて、 フリクションが少なく、乗り手のスロットル操作に忠実に反応してくれるバイクは、 意識せずともシフトがすこんすこん入るものなんだそうです。 しかし、スモールボディの33とラージボディの35。 口径は2mmしか変わらないのに、ここまで性格が異なるとは。。。 どちらを選ぶかの決定はかんたんでした。 もし僕が強制開閉のレーシングキャブ未経験だったら、 パワー感に勝るCR-MB35をチョイスしていたかもしれない。 だけど、求めているのは絶対的なパフォーマンスではなくて、バイクと触れ合う一瞬々々の時間の充実度なんです。 そうした意味で、より変化が大きく、愉しみの幅を広げてくれそうなのは、CR-M33の方だと確信しました。 なんて言うのかな。機械としてのバランスの良さみたいなものを感じたんです。 同じ日に同じタイミングで両方のキャブを試すことができて本当に良かった。 排気量でおおよそ決まってくる部分も多少あるとはいえ、キャブの口径選びなんてギャンブルみたいなもんですからね。 実際に付けて、走ってみないとわからない。 迷った末にえいやで20万以上も出費して、 「あっちの方が良かったかも…」なんて悶々とするのはイヤだもん。
試乗したその日にオーダーを決め、はや一週間後には僕のCR-M33が自宅に届きました。 近ごろは仕事がばかみたいに忙しくて、なかなかバイクに乗ることも弄ることもできずに悶々としているんだけれど、 いい季節になったら、無理やりにでも年休取って、がっつり遊び倒してやる! --- 最後にちょっとした余談です。 作業中のまめさんとの僕の間でこんな会話がありました。 僕:「まめさん、いろいろとすげえマシンに乗っているひとだから、 僕のぼろバイクで試乗に出て行ったとき、呆れられたりしないか心配だったんですけれどね」 ま:「makotoさんのバイク、これまで乗ってきた刀の中でもトップクラスですよ(ぼそ)」 僕:「えええええ!?(まさかの!)」
・mixiのつぶやきにコメントいただいちゃいました♪
ま、まjッすか…。(ちょううれしい) リップサービスがたぶんにあるとわかってはいても、 価値観が近しい好きものにじぶんのマシンを評価して貰えることが、 さぶいぼ立つほど嬉しいのがバイク乗りてやつですよ。 もっと良くしていきますよ。ホントに少しずつだけど。 僕のペースで、僕のやり方で。ぼろバイクなりにだけどねw
SPECIAL THANX!!!:GS1000と日々の日記
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