そらいろつうしん  
 Last Update: 2011/12/03 First Update: 2011/02/20

T-MAXディスク&APマスタ

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APのタンク一体式マスタシリンダCP3125は二種類のシリンダのボア(径)があるが、外見はまったく一緒。

・CP3125-2:φ19mm
・CP3125-4:φ15.9mm(5/8インチ)

今回そらいろ号に装着しようとしているのはCP3125-4。
実はオクで落札したブツは、手元に届くまでシリンダ径がわからなかった。
ノーマルと同じ5/8インチでラッキー。
(※同じ初期型でもフロント17インチモデルのシリンダ径はφ14mmです)

ボディに5/8の刻印が入っていたお陰で、
CP3125-4であることが判明。

ブレーキSWキットとミラーホルダーが付いているのはありがたい。後で揃えようとすると結構高いんだ。これが。

履歴がわからない中古部品ですからね。とりあえずO/Hします。
錆びが浮いた部品は、磨いたり、ケミカルを使用したりしてキレイにしました。
念のため、ゴム系のパーツはすべて新調。
僕の性格的に、こーゆう作業をするのは最初だけ(笑)

APのねじピッチは、細目(1.00mm)。
インチでなくて良かった…。 GOODRIDGEで揃えてみた。 左の黒い輪ゴムが2,400円て。
ノーマルのマスタとブレーキラインの出所が違うため、ブレーキラインは一から造りなおしとなる。
 
ほんでもって揃えたブレーキパーツ。
ホースの切断は(刀のときみたいに)ニッパでやろうと思っていたのだけれど、
Hu-tech仁衡氏が「ニッパで切ると切断面が潰れて組み上げたときのフルード漏れが心配だから」と、
グラインダーを貸してくれた。ありがとうございます。
 
タンク下パッキン:2,520円。マスタシリンダリペアキット:4,410円。
APの補修パーツ、高っけぇえええ(笑)
仕入れ値も殆ど変わらない金額で、この値段でもバイク屋の儲けは100円ないそうです(ホント)
メッシュをほぐす前でないと、
フィッティングは入らないぞ。 ちゃんとオリーブの奥まで入れなきゃダメだぞ。 下(キャリパー側)からエアが出なくなっても、
上(マスタ側)からは殆ど際限なくエアが出てくる…orz
【フィッティングの組み立て手順】
1:ホースを適当な長さにカットした後、保護用ビニールを1.5cmほど剥がしてフィッティングを通す。
2:先端のメッシュを少しほぐしてカット。現れたナイロンパイプの先端を鑢でキレイに整える。
3:ショックレスハンマーでオリーブを叩き込み、ナットを締めれば完成。
 
難しい作業ではないけれど、ブレーキは重要保安部品。自信のないひとはプロに任せましょう。
分岐の方向を、
“┣”じゃなく“┻”にした方が良かったかしら。 特に、横からの(ブレーキラインの)シルエットが気に喰わない。 調整可能な範囲で、
有効シリンダ径が最も大きくなる位置にレバーをセット。
新しいブレーキラインの取り回しは、マスタシリンダから一本で取り出し、
途中で二本に分岐させてキャリパーに導びく方式にした。
 
分岐用のフィッティングがインナーチューブやアンダーブラケットに干渉しないようにしたら、
ラインをフォークの外から回さざるを得なくて、結果、ブレーキラインがやたら目立つようになっちゃった。
正直、ちょっとビミョーで、造り直したいかも。
マスタを交換したことで、そらいろ号のブレーキタッチはかなり変化した。
以前より、握り初めの初期が柔らかく、奥の方もストロークがある。

しかし、エアが噛んでる感触とはちょっと違うようだ。

シリンダ径がノーマルと同じなのにタッチが変わってしまった理由は、CP3125独特の仕様に起因する。
このマスタ、レバー根元に付いているアジャスタボルトでレバー比を変更することにより、
有効シリンダ径を12〜15.9mm相当に調整することが可能なのだ。
ただし、レバー比を変更すると、ブレーキレバーのタッチや効きが変わる。

具体的には、有効シリンダ径が小さくなる方向にアジャストすると、
タッチは柔らかく、レバーストロークも大きくなる。

作用点をずらして効力を調整する。てこの原理だね。
・写真の刀号はCP3125-2(シリンダ径19mm)。


有効シリンダ径をノーマルと同じφ5/8インチ(15.9mm)相当にするには、
レバーの遊びを最も少ない位置に調整する必要がある。
しかし、アジャスタボルトの先端には、ブレーキSWを作動させるためのプレートが入っているので、
実際には、少しだけ有効シリンダ径が小さくなる(タッチが柔らかくなる)位置でレバーを固定せざるを得ない。
(ブレーキSWを機械式から油圧式に変更すれば解決するんだけれど…。あれよく壊れるんだよねw)

まあ悪いことばかりじゃない。
有効シリンダ径が小さくなると相対的に油圧レシオが上がり、ブレーキの効力自体は増すのだから。
もともとSRXのブレーキは強力とは言い難いしね。

いずれにしても、コントロール性は高く、以前より「使える」ブレーキになったことは確かです。
サーキットでテストするのがちょう楽しみ!

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